時間の不思議

 都築卓司のブルー・バックス。噂通りに読みやすい。ただ今回取り上げられている内容があまりにも現実離れしてしまっているため、理解しにくいところもあった。理屈としては分かるが、実感できない、そんな感じだった。
 解説されているのは、アインシュタイン相対性理論ワームホールを使ったタイムスリップの話。また、宇宙がいつ始まったのか、つまり時間が起こったのはいつからなのかという問題と関係して、ホーキングの虚時間の話をしている。虚時間については、もう何が何やらわけが分からない。
 文章は平易で、抽象的な文章を頭でイメージできる能力のある人になら、あっさり理解はできるものだと思う。難しい数式は、いっさい出てこない。読みものとして、おもしろい。
 同著者のブルー・バックスは、これからいくつも読んでいくつもりである。