五匹の子豚

 クリスティの新訳ということで、手に取ってみました。海外の古典ミステリを読みたいという気持ちはずっとあるのですが、訳文がとっつきにくく、いつも苦労されられるので、どうしても敬遠してしまいがちです。本書は、新訳であるためか、とても読みやすかったです。
 16年前に起こった殺人事件の真犯人を、当時の関係者である5人への調査により、ポワロが見つけ出すというあらすじです。
 クリスティの小説のうまさに感嘆します。フィリップ・メレディスの兄弟の重層的な人物描写など、むずかしそうなことを何気なく書いてしまっています。
 クリスティ生誕120年とのことで、今後1年間早川書房より新訳が出版されるようです。できる限り未読のものを購入していきます。