2007-02-02 日本の恋歌 新書 韻文 日本の恋歌 (岩波新書 黄版 (385))作者: 竹西寛子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1987/09/21メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 竹西寛子が30人の歌人を取り上げて、その味わいを語っている。選ばれている歌人は柿本人麻呂から近代の与謝野昌子までと幅広い。選ばれた短歌はもちろんだが、それを解説する竹西の文章もまた美しく、気分を落ち着かせてくれる。読んでいて意味が良くわからなくとも、その音の美しさに癒されているようだ。腕からこぼれおちた絹の織物は、永遠にただ地面に重なっていくだけで、途切れることがない、そんな印象の文章だろうか。 美しい文章は、ただそれだけで人を幸福にする。 和泉式部の歌集を読んでみたくなった。