今こそマルクスを読み返す
- 作者: 廣松渉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1990/06/12
- メディア: 新書
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著者は高名な方らしいが、日本語が少々読みにくい。美しい日本語であるといえるのだが、マルクスについて簡単に知っておきたいと思っていた僕にとっては、わずらわしい印象だ。
資本財も労働力も価値通りに購入しているにもかかわらず、出来上がった製品を価値通りに販売すると、利益が発生する。資本家がこのように利益を手に入れていれられるのは、どうしてだろうか。その利益とは、労働力が生み出している余剰価値である。労働力商品は、その使用により価値増幅の機能を持つ。そして労使契約において、労働者はこの余剰価値にたいする賃金の請求を許されていない。マルクスはこの部分を告発している。