スピノザの世界

スピノザの世界―神あるいは自然 (講談社現代新書)

スピノザの世界―神あるいは自然 (講談社現代新書)

 特に期待もなく、何のイメージも無く読みはじめたのだが、おもしろい哲学者だった。スピノザ。読んでて、うれしかった。
 …と、内容をまとめようと思ったのだけれども、上手くまとまらない。いや、この本が悪いからというわけではけしてなく、この本はすごくいい本だと思う。僕が上手く説明できないだけ。これってつまり、僕がまだしっかり理解できていないという証拠だよね。…うーん。
 以下は忘れないように、メモ。

ところがスピノザは反対に、現に若干の心理に到達しているわれわれの精神のようなものがこの世に存在するには、世界はどうなっていなければならないのか、と問う。(p,72)

 スピノザは、一元論的汎神論である。この世界のあらゆるものは、唯一であり永遠かつ無限である「実体」を原因にもつ、「属性」の様々である。
 もちろん、この程度じゃないのだけれども…。
 解説書を読んで、この哲学者の原典を読んでみたいなと久しぶりに思わされた。読者にそのようにしむけることができたのなら、この著者の勝ちであろう。
 歳をとったから、哲学の原典を読もうという体力がなかなかないのだけれども、いつか読んでみたい。