冷たい密室と博士たち
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/03/12
- メディア: 文庫
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前作「すべてがFになる」とくらべると、つまらない。
本作の方がミステリとしての傾向が強いだろう。僕はミステリを読んでいて、誰が犯人だとか、トリックはどのようなものであるとか、そんなことを考えながら読む読者ではない。その点より、この本のふさわしい読者ではないかもしれない。「すべてがFになる」は、おもしろいただの読み物として、受け取っていた。
ただ、この作品が持っている、ユークリッド幾何学を思わせるような、美しい構造は賞賛せねばならないだろう。