神狩り

神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))

神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))

 ウィトゲンシュタインの「語りえないことについては沈黙しなければならない」という命題に挑むSF小説。
 情報工学のある天才学者が、誰にも理解できない「古代文字」を解明しようとする過程で、いろいろな障害に会いながら、世界や運命にたち向かう、というストーリーを通して前述の問題を表現している。
 しっかりと構成されている作品なので、ひとつひとつのモチーフを取り上げていけば、きっとおもしろい発見ができるのであろう。ただ1回読んだだけでは可もなく不可もなく……。うーん。