半分の月がのぼる空

涼宮ハルヒの憂鬱」がおもしろかったのをきっかけに、いろいろなライトノベル小説を読んでみようと考えて購入。
 いい話だなあ。でも、この物語で感動するには、僕は少々年をとりすぎている。もっと若い、たぶん15か16くらいの時なら、きっと感動できたのだろうな。
 田舎の寂れた街でここではないどこかを夢見る少年と、自分が決してどこへも行くことができないと知ってしまった少女の出会いとか、深夜のくだらない、でも彼らにとってはとっても切実な脱走劇とか、ぐっとくる要素はたくさんあるのに、この作品が放つ青臭さに閉口してしまった。主人公とその友人が仲良くなるエピソードなんて、その青さ(またはその記号っぷりに)軽いいらだちすら感じてしまった。
 いい話なんだけどねえ。