「失われた十年」は乗り越えられたか

「失われた十年」は乗り越えられたか―日本的経営の再検証 (中公新書)

「失われた十年」は乗り越えられたか―日本的経営の再検証 (中公新書)

 平成不況がこんなにも長引いた原因を、世界経済のグローバル化についていけなかった「構造改革不況」と、この不況が始まったときの政策判断の誤りにあるとして、自動車メーカー、家電・電子メーカー、流通業界の10年の経営の変遷をみていく本。
 一山は超えられたか、という所の自動車メーカー、独自の路線をまだ模索している段階の電子メーカー、外資のフォルマートの参入がどんな化学反応をおこすか流通産業。
 その後、中国や東南アジアなどの現状と日本企業との関係が紹介される。
 また、不況から脱却してきた原因を中国市場の拡大による中国特需と、大量のリストラによるコストの削減としている。
 グローバル化って、どういうこと。それってそんなに切実なのって、考えている人にはおすすめかも。その部分がよく見えてくる。あと、トヨタすげえ。