はじめての禅

はじめての禅 (講談社現代新書)

はじめての禅 (講談社現代新書)

 禅については、以前岩波新書の「禅と日本文化」を読んでいたおかげで、理解しやすかった。こちらの新書は、禅を、実存や時間、言葉といったものに焦点をあわせて、ヨーロッパの思想などと比較しながら解説している。
 僕たちの肉体は、絶えず変化をしていく。一方、僕があるという、この僕の自己は、生まれて以来今に至るまで、決して変化していない。では、この自己とはどこにあるのだろうか。禅とは、この僕の自己をさぐる運動のことである。