ゲーム的リアリズムの誕生
ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書)
- 作者: 東浩紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/03/16
- メディア: 新書
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現代のメディアは、「コンテンツ志向メディア」と「コミュニケーション志向メディア」に別けられる。前者は、テレビやラジオなどで、後者は、ネットゲームやインターネットである。
キャラクター小説を理解する際、東は、「環境分析」という言葉を使う。「環境分析」とは、作品は作品内でだけで成立していると考えないで、作者がその物語にこめた思いのほかに、物語がある環境におかれ、流通されると、そのところにおいて別の主題を宿すようになるということである。
ポストモダンの文学では、物語と現実の反映関係が確保できないため、キャラクターの生はメタ物語的な人工環境データベースへと拡散し、読者の感情移入の場所も、物語の主体からメタ物語の主体へと、移ってしまった。