世界史のなかの満洲帝国
- 作者: 宮脇淳子
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2006/02
- メディア: 新書
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本書では、中国文明の原型を、漢字によるコミュニケーションと商業ネットワークにあるとしている。そして、国民国家としての「中国」という枠組みで、中国史をながめることを拒否している。でも、これは当たり前といえば、あまりにも当たり前過ぎること。そもそも国民国家というものが、近代の生み出したフィクションであるのだから、それをもって歴史をながめること自体間違っている。ただ、その枠組みを取っ払ってしまうと、歴史は恐ろしく理解しずらい。その意味で、本書の内容も複雑だ。