ROOM NO.1301 5 6

ROOM NO.1301 ♯5 (富士見ミステリー文庫)

ROOM NO.1301 ♯5 (富士見ミステリー文庫)

 5巻目と6巻目。この間に短編集が1つ入る。
 はっきりいって、この作者の文章はヘタの部類に入るものだろう。どうにも、まわりくどい。健一くんの思考をちまちまと説明しているのだが、それはない方がいいのでないだろうか?読んでいて、どうしてもそこでテンポが落ちる。
 なにより、この人の魅力はダイアログにあると思う。キャラクターのセリフの掛け合いがおもしろくて、それを楽しみに読んでいるのに、地の文がそれを邪魔している。瞬間風速的にセンスを感じる。もっとすっきりした感情描写で十分なのではないだろうか。
 この作者の他作品を読んでいないのでわからないが、それもこのような文体なのだろうか。
 あっ、ストリーの方は窪塚姉妹編で、健一に大きな変化はなし。このまま、健一はただの狂言回しみたいな感じで終わってしまうのか。まあ、この出来事が健一に何かしらの変化を与えるのは間違いないのだろうけど、その持っていきかたに期待。
 また、ライトノベルイラストレーターはなんでこうも安定感がないのか。5巻と6巻で絵がまるで違うじゃないか。5巻のほうの絵がいいに決まっているって。