はじめての構造主義

はじめての構造主義 (講談社現代新書)

はじめての構造主義 (講談社現代新書)

 レウ゛ィ・ストロースを中心にして、構造主義の紹介。
 マルクス実存主義ソシュール言語学に触れた後にレウ゛ィ・ストロースの説明に入るのはお約束なのだけれども、この本が新鮮だったのは、数学の世界より構造主義をとらえようとしていた点。
 遠近法の合理性から、射影幾何学に至って、数学における<構造>の考え方とレウ゛ィ・ストロースをつなげるのは論理的で、十分わかりやすい。ただ、僕の脳みそが数学的問題を理解するためのセンスが皆無なためか、うまく理解できていないみたいだ(アホ)。こんな時、自分の高校時代の不勉強を呪う。タイムマシンをつかってぶん殴りに行ってやりたい。
 ある程度詳しく説明してくれているのは、レウ゛ィ・ストロースだけで、他の構造主義の人たちは2、3ページの紹介だけになっている。
 で、メモ

構造主義は、西欧近代の腹のなかから生まれながら、西欧近代を食い破る、相対化の思想である。(p.24)

 一言で言うとそゆこと。