ブギーポップは笑わない

 

ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))

ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))

 ライトノベル界において、分水嶺となる作品らしいのだが、のれなかった。
 キャラクターたちにうまく感情移入できなかったのが原因なのだろうけれど、この作品がもともと感情移入をあまり期待しないようなつくりになっている感もある。登場人物たちはみんなどこか醒めていて(それが現代的、またはライトノベル的なのだろうけど)、彼らの感情によって物語が牽引されていかないところが、僕がこの作品を不満に感じる一因なのだろう。ただ、その僕が不満に感じるところが、この作品の魅力となっているという点はある。そこがかっこいいんだよってみたいに。