臆病者のための株入門

臆病者のための株入門 (文春新書)

臆病者のための株入門 (文春新書)

 株にはまるで興味はないのだけれども、話題になっている本なので読んでみた。
 結論からいうと、非常にためになった。多くの人が、株だ、株だと言うけれども、株ってそんなに儲かるのっていう幻想を見事に打ち砕いてくれた。なんーだ、株もギャンブルなんだ、と。
 題名からすると、株式投資を考えている人向けって感じだけれども、内容は全然そんな感じではなくて、株なんてまるで興味がないって人が読んでも、間違いなくおもしろいと思う。
 自分の中の、株というブラックボックスに光を当ててくれた本。
 また、「金融リテラシー」という考え方はためになる考え方だなと。
 この世界は基本的にゼロサムゲームなのだから、僕が儲かっているということは誰かが損をしている。そのため、その儲けがどこの損失によるものなのかを考えれば、その全体像が見えてくる。
 当たり前の話だけれども、なるほど、目の前のもうけ話に目がくらんで、本質が見えなくなるというのはよくある話なのかも。これはよい話を聴いた。メモメモ。
 そして、ファイナンス理論を元にした、インデックスファンドを購入するという株式投資方法も、アダム・スミスが言う所の、経済の「見えざる手」の考え方をふまえれば、なるほど納得の考え方だなという気がする。
 なんだか、宇宙を感じる理論だ。