2007-07-28 青年期の心 新書 心理・精神医学 青年期の心―精神医学からみた若者 (講談社現代新書)作者: 福島章出版社/メーカー: 講談社発売日: 1992/01/01メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見る 青年期とは、ゆるやかでいて劇的な変化を迎える時期である。これまでの依存の状態から抜け出そうと自立を目指すが、現実はいまだ依存していかなければ生きていけないというアンビバレントな状態である。そのような中で青年たちは確かな自己を確立することができず、社会から否定されるような、もしくは社会と対抗するような自己の確立に走りがちである。社会の中に自分の確固とした自己を見つけるのは、とてもしんどいことだからね。 青年期はまた、コミットメントの連続の喪失の時代でもある。これまでの与えられていた人生から、友人も恋人も将来も自分で決定していくこととなる。自分の可能性を1つ1つつぶしていきながら、新しい対象関係を作り上げていく時代である。それはとてもボーダレスであり、不安定な状態であるという見方ができる。